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高齢者が転倒した場合、誰に助けを呼べばいいの?
あらすじ
おじじが転倒してしまい、娘のしおりさんは自分一人で起こせず困り救急車を呼び救急隊員に体を起こしてもらった。救急車以外でどんな対応が可能か、ケアマネいそさんが地域のサポートサービスや民間サービスを含めてわかりやすく説明します。
1.転倒した際は、慌てずに状態確認から
「いそさん、昨日父が転んでしまって救急車を呼んで何とか起こしてもらったんだけど。もしまた同じことがあったら私だけじゃ起こせなくて今後どうしたらいいか…」
「まずはおじじさんに大きなケガがないか確認してください。もし痛みがひどかったり動かせないようなら、救急車を呼ぶのが安全ですのでその対応で問題なかったと思います。それ以外にもしおりさんが使える方法もいくつかあるんですよ。」
「そうなんですか?救急車以外で頼れるところがあると助かります…!」
2.救急車以外で急な転倒に駆けつけてくれる行政サービス
「岐阜市には、緊急通報システムといって自宅での急病や事故の際、身に着けているペンダントや、通報装置本体の緊急ボタンを押すことで市が委託した業者の受信センターに連絡が入り、必要に応じ救急車要請や場合によっては協力員がかけつけることができます。」
「市がやっているってことはお金は無料なの?」
「はい、設置費用含めて無料となります。電話料金のみご負担となります」
「へぇーそれはいいね!それはどうやって頼めばいいの?」
「申請手続きについては、お住まいの地区担当の民生委員・児童委員が行いますのでその方に相談してください。担当の民生委員が不明な場合は。岐阜市であれば高齢福祉課 高齢者サービス係 058-214-2172 までご連絡して訪ねてください!」
3.民間の見守り・駆けつけサービス
「民間企業が提供する見守り・緊急駆けつけサービスも岐阜市内で利用可能です。例えば有名どころで言えば ”セコム“ ”ALSOK“ があります。どちらも高齢者見守りサービスを行っており、ボタン一つで呼び出せる緊急通報システムがあります。」
「ちょっと高いイメージが何となくあるなー。。。」
「そうですね、月額で3000~5000円はかかるかと思います。ただ大きなメリットとして、セキュリティー会社ということの信頼度とスタッフの経験力。あとは、救急車要請まではいかなくても今この瞬間だけ助けて欲しいというニーズにマッチしています。」
「確かに、行政のサービスだと結局救急車呼んでくださいとか来られない場合が多そうだもんね。この人手不足の世の中だと。」
4.理想は親族の協力と近所の方に助けてもらう
「市のサービスと民間企業のサービスを紹介しましたが、一番理想的なのはご家族の協力や近所の方にお手伝いしてもらえる関係性を日頃から作ることです。難しいとは思いますがメリットとしては、何かあった時もそうですが身近な悩みを共有することができます。おじじさんは地域の方と交流はありますか?」
「んー、それが外出しなくなって。最近は顔を出さなくてね。」
「だよねー。あ、でも私の息子だったら夜19時からなら何かあったら駆けつけられるかも。」
「それは有難いですね、是非ともご協力頂けるとおじじさんも助かると思います。」
5.訪問介護や訪問看護の注意点
「訪問介護とか訪問看護って訪問ってついてるけど、このサービスではだめなの?」
「そうですね、基本的にどちらのサービスも曜日と時間帯を枠として押さえていることでサービスが提供できているんです。なので、 “イレギュラーで助けに来て欲しい” という要望に対して必ずしも対応が出来るとは限らないです。訪問看護には緊急時対応をしている事業所もありますが、必ずしも駆けつけて来て頂けるとは限らないのが現状ですし、スタッフが少ないことでそもそも断られることがあります。」
「難しんですね。。訪問なのに」
「良心でやって下さる事業所さんもあるとは思いますが、緊急でおじじさんの元へ駆けつけている間に、本来誰かに支援すべき時間が失われていることは頭の片隅に入れて頂けたらと思います。在宅生活を維持するために、今後転倒が無いようにどうしたらいいかを考えていくことが非常に大事になります。」
「ですよね。それはすごくわかります。こういったサービスがあるだけでも感謝しなきゃね!」
「そう言っていただけると嬉しいです。転倒しないための予防策も一緒に考えていきましょうね!」
| まとめ
緊急時には救急車が第一ですが、岐阜市には緊急通報システムや民間企業の見守りサービスが充実しています。これらを事前に登録しておくことで、いざという時にスムーズに支援が受けられます。日頃から利用可能な支援を確認し、転倒予防も含めて準備しておくことで、安心して生活できる環境を整えましょう。
青木内科・眼科 居宅介護支援事業所
岐阜市則武中3-5-15 デイケアこもれび内
TEL 058-216-0120
FAX 058-232-6585
ブログ記事担当:ケアマネいそ
デイケアこもれび相談員
青木内科・眼科 居宅介護支援事業所 ケアマネージャー
磯村 拓矢