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家を出たくない母。でも足取りはどんどん弱っていく一方・・・そんな時どうする??

「お母さん、最近家の中で転ぶことが多くなったよね。外に出てデイサービスとか行ってみない?体を動かすのは大事だってケアマネさんも言ってたし。」
「いやよ。家が一番落ち着くの。外に行って知らない人たちと過ごすなんて、考えるだけで疲れちゃうわ。」
「トメ子さんのお気持ちはわかります。でも、最近の転倒は心配ですね。家で過ごす時間が多いと筋力が衰えて、ますます転びやすくなってしまいます。」
1. 家でできる運動を増やしてみよう!
「お母さんがデイサービスに行きたくないなら、家でできることは何かないかな?」
「そうですね。家の中でもできる簡単な運動がありますよ。例えば、椅子に座ったまま足をゆっくり上げたり、手を伸ばしたりする体操。今の時代はYoutubeを流しながら一緒にやることも一つの手です。私が動画編集した “高齢者リハビリ 座ってできる運動” をやるだけでも筋力維持に効果的です。あと、家の中で少しでも歩く時間を増やすことも大事です。座りすぎや寝すぎるのも体には良くないですからね。」
「家の中でそんなことできるの?なら、それならちょっと試してみようかしら。」
2. 安全な環境づくりを考える
「それに、転倒を防ぐために家の環境も見直してみましょう。例えば、段差のない歩きやすい動線を確保したり、手すりをつけたりすることが大切です。市区町村の補助金を使って、家の改修を行うこともできますよ。」
「そんな補助があるんですね。直ぐにお願いしたいです!」
3. 訪問リハビリや訪問看護を活用する
「でもお母さん、足が弱ってきてるのに外出するのはやっぱり嫌なんだよね。家で何とかできないかしら?」
「実は、家でもリハビリ専門士によるリハビリを受ける方法があります。訪問リハビリや訪問看護を利用すれば、自宅でリハビリができるんです。リハビリ専門士が直接自宅に来て、トメ子さんに合った運動やケアを行ってくれますよ。」
「それなら外に出なくても済むし、ちょっと安心ね。でも、それって難しい手続きが必要じゃない?」
「そんなことはありませんよ。訪問リハビリの場合は原則として3か月に1回以上の外来受診は必要になりますが、サービスを探したり計画を立てたりは私がやりますのでご安心ください。」
※訪問看護の場合は縛りなく、利用できます。
4. デイサービス、デイケアの魅力を知ろう
「それでもやっぱり、外で他の人とも交流してもらえたらって思うなぁー。デイサービスも少し考えてみてくれない?」
「デイサービスでは、運動以外にも楽しい活動がたくさんあります。お友達を作ったり、趣味を広げたりできるんです。デイケアでは、いわゆる介護というイメージではなく、ジムで体を動かすイメージでリハビリ専門士や技術を取得したスタッフがサポートしてくれるので、トメ子さんに合ったペースで進められます。」
「へぇ、そんなに楽しいところがあるのね。でも、やっぱり一歩踏み出すのが怖いわ…。」
「最初はお試しとして体験利用が出来ますし、短時間だけの利用もできるデイもあります。無理に長時間いる必要はありません。少しずつ慣れていけるよう、私たちもサポートします!」
5. 老健の選択肢も視野に入れてみる
「デイサービス以外にも、もし家での生活が難しくなったら施設って選択肢もありますか?」
「そうですね。介護老人保健施設、略して老健(ろうけん)では、リハビリを中心に最大3ヶ月の短期間の入所をして、日常生活の身体機能維持・改善を目指します。トメ子さんが自宅に戻っても安全に過ごせるようになるまでサポートすることが目的ですので、長期的に施設に住むのではなく、一時的な利用を考えてみてもいいかもしれません。」
「なるほどね。それなら少し安心かもしれないわ。」
| まとめ
家で過ごしたい気持ちも大切にしつつ、転倒予防や筋力維持には環境の改善や適度な運動が重要です。訪問リハビリや訪問看護を活用して、自宅でもプロのサポートを受けることができます。また、デイサービスや老健施設も、体力を取り戻すための有効な手段として考えてみてください。何より、本人の気持ちに寄り添いながら、少しずつ無理なく取り組んでいくことが大切です。
青木内科・眼科 居宅介護支援事業所
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ブログ記事担当
デイケアこもれび相談員
青木内科・眼科 居宅介護支援事業所 ケアマネージャー
磯村 拓矢