手先のリハビリの紹介です。パート2

前回に続いて手先で行えるリハビリ道具の紹介となります。

≪ボタンの付け外し≫

手先で行えるリハビリの中でもより細かな動作、感覚をつかむトレーニングとして用意しました。当所では入浴時の支援として、衣類の着脱の際に中々うまくボタンが外せなかったり、付けるのに時間がかかったりする方の見守りや部分的な介助など行っています。寒くなってくると羽織るものを着たり、ご自宅などで衣類を脱いだり着たりする際など様々な場面でボタンの付け外しをされると思います。そういった生活背景を想定して、ボタンの付け外しを行っていただいています。「付ける」「外す」という動作を繰り返し行うことで手先の感覚を養うことができ、普段自分でやらない部分などリハビリをきっかけに少し頑張って挑戦してもらえたらなと考えています。片麻痺の方も片手で器用にやられたり、目を使う作業が疲れやすい方は目を使わず指先の感覚を頼りに取り組んで見えます。

①両端にボタンで繋がれた糸があります。そこに3種類の切れ込みをいれたフェルト生地が多数あるので先ずはフェルトをボタンから外します。

②外したフェルト生地を反対側のボタンに持っていき、フェルト生地をボタンに付けます。

効果 指先の拘縮予防、指先の感覚を養う

 

≪お箸で豆つまみ≫

こちらは食事を想定した手先のリハビリとなります。小さな大豆をお箸でつまみ反対側へ移動するという単純な作業となりますが、一度始めると豆を往復する程集中して取り組んで見えます。お箸ですが、割り箸・木製の箸(男性向け)・つまむ部分に溝が多数入っている箸(女性向け)・プラスティックの箸の4種類をレベル別に用意しております。割り箸は断面が荒く、面があるのでつまみやすいですし、逆にプラスティックの箸はつるつるしているのでつまむのが難しいです。

効果 指先の拘縮予防、食事中の食べこぼしの予防・改善、集中力アップ

 

≪ビジョントレーニング(数字探し、ひらがな探し)≫

こちらは主に眼のトレーニングとしてアメリカから広まりました。眼は脳の活動全般に影響すると言われ、眼を意識的に運動することで眼の筋肉だけでなく、脳トレや転倒防止など生活上に大きな効果をもたらすといことで取り入れています。このトレーニングは今まで紹介したどのトレーニングよりも身体的な動きはありません。眼を使って1から50までバラバラに配置された数字を1から順番に声に出しながら指でタッチする、といった比較的簡単なトレーニングです。転倒防止に何故役立つかというと、眼筋の筋力低下による視野、視界が狭くなり、標識の見落としやとっさの飛び出しなどの判断の遅れが直接な事故原因になることがあります。眼の筋力を付けることで動体視力が向上して転倒を防止できるそうです。その他にも脳トレを兼ねているので認知症予防にも効果があると言われています。

効果 認知症予防、転倒防止、集中力・判断力アップ、動体視力向上、情報処理能力アップ

 

いかがでしたでしょうか?上記のビジョントレーニングは自宅でもやりたい!との声がありプリントにしてお渡ししたり、家でやった感想など色々お話されたりされます。目的や達成感があるのでとても楽しそうに脳活性や手先のリハビリに取り組まれております。

まだまだ他にも色々と脳活性や作業療法、目的別のトレーニングを取り揃えておりますので興味がございましたらいつでもお問い合わせ下さい。